今回の記事は前回の続きです!ただここまで来ると若干プロ向けになってしまいますが、ご担当者が分かりやすい内容で!
参考)前回記事
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うちの会社も にエントリーするぞ!でもなんか日本には3種類の再エネ証書(使用分電力CO2がゼロ計上出来る)があるみたい!何が違うの?
J-クレジットとは?
J-クレジット制度とは、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や、適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。

ってつまり、どういうことですかね??

CO2等削減努力を価値として認め、取引できるようにした国の制度のことです!
イメージは下記です!


再エネ電力導入だけでなく温室効果ガス削減全般が対象なんですね。

ただし、再エネ(電力)や再エネ(熱)、省エネなどのカテゴリが分かれています。
リーマンさんはRE100目標ということで、再エネ(電力)が対象になります。
プロ向け解説:詳細こちら参照ください。

わかりました!でも、取引ということは相手がいないと成立しないですよね。
大体いくらで、どれだけの量が市場にあるんですか?
J-クレジット いくらでどれだけあるの?

J-クレジットの取引は相対取引(直接相手と交渉)と入札があり、相対取引に関しては常に変動するため「今買える分の量と価格」は一概に言えず難しいです。
参考までに現時点(21年4月)の30年度までの認証見込み量は1440万tCO2です。
下記に最新の参考入札価格と価格を示します。
J-クレジット公式HPより第10回入札結果(R3.1.13-1.20実施)
(再エネ発電)落札価格平均値 (税抜)2,191円/tCO2
総販売量 250,000t-CO2
プロ向け解説:この販売量は大企業的には少ないので、入札で買う場合、RE100メインユースの証書としては厳しいでしょう。

承知しました。買う場合どうすればいいでしょうか?

1.仲介取引,2.相対取引,3.入札販売の3つがあります。
詳細はこちらをご覧ください!(J-クレジット公式サイト)

わかりました!いちど調べてみますね。
非化石証書とは?
非化石電源(石炭や石油等の化石燃料を使用せずに発電する電源、原子力発電を含む)から発電された電気は、電気としての価値と環境配慮の価値を持っています。そのうち、環境配慮の価値を証書化したものが、非化石証書です。

なんとなくJ-クレジットに似た考え方みたいですが、電力限定である点が違いますね。でも、原子力発電を含んでいたらRE100(再エネ電力100%が条件)に使えないのでは??

そこで気を付けて頂きたいところがあります!非化石証書にも3種類があり、RE100のためにはトラッキング付き証書を選択し再エネ発電かどうか示す必要があります。図解見てください!
※ちょっとプロい話で恐縮です。。

(トラッキングってなんだ?トラの王??「蠅の王」って小説は知ってるけど)はい。とりあえず見てみますね。


あーなるほど!「これは再エネですよ」ということ追跡して、証明があるかが「トラッキング付き」ということですね!そしたら、RE100に使えるそのトラッキング付き証書はどうやって買うんですか? そしていくらでしょうか?

非化石証書は「小売電気事業者(電気を売る人)」向けのものなので、直接購入はできません。電力会社の「電力メニュー」で間接的に購入します!参考として、取引価格としては下記に記載します。
非化石証書 いくらでどれだけあるの?
2020年度2月分 取引価格
FIT非化石証書 1.3~1.5円/kWh
(再エネ指定あり)非FIT非化石証書 1.2円/kWh
(再エネ指定なし)非FIT非化石証書 1.2円/kWh2020年2月分 約定量(GWh※四捨五入)
JPEX 非化石価値取引市場取引結果より http://www.jepx.org/market/nonfossil.html
FIT非化石証書 446
(再エネ指定あり)非FIT非化石証書 10,570
(再エネ指定なし)非FIT非化石証書 805
プロ向け解説:約定量も非FIT非化石証書(再エネ指定あり)は10TWh規模で、大企業もRE100主力として使える量でしょう。

承知しました!電力会社に聞いてみます!

個人の方はこちらで電力メニューの比較が無料でできますので、ぜひどうぞ!
グリーン電力証書とは?
自然エネルギーにより発電された電気の環境付加価値を、証書発行事業者が第三者認証機関(一般財団法人日本品質保証機構)の認証を得て、「グリーン電力証書」という形で取引する仕組みです。

(これも前2つと同じような…統合してほしいわ、ややこしいなぁ)
ほうほう。それは何が、どうちがうのですか?

対象が「電力」である点(グリーン熱証書もありますが)でJ-クレジットと違います。あとは需要家が購入する点、再エネのみである点、トラッキング不要(標準的に備えている)である点が非化石証書と異なります。RE100にもCDP、SBTなどにも使えます。

これもJ-クレジット同様に、証書発行事業者(リンク先 JQA日本品質保証機構)からの購入になる(見積、購入する形式)ため、一概にいくらでどれだけあるかわかりにくいところです。一例のご参考までに下記を示します。
グリーン電力証書 いくらでどれだけあるの?
(参考価格)2020年度 公益財団法人東京都環境公社 一般販売
https://pps-net.org/green-energy_price
販売量 137GWh 販売価格(外税)7円/kWh 販売単位:1,000kWh

(うーん、なんか高いなぁ…)はい。分かりました!
で、結局どれがいいんでしょうかね?
まとめ どれがおすすめか?

コストや流通量から見ると、非化石証書(FIT or 再エネ指定あり)がおすすめになります! ですが、これは電力会社が扱うものですので、ご担当者に電力メニューと、それがRE100に適合しているか確認するのをおすすめします!
適合表を示します。


承知しました!(これでうちもRE100できるぞ!評価アップ!)
ちなみに、もし個人でCO2フリー電力やるならどうしたらいいんでしょうか?

グリーン電力証書で、日本自然エネルギー株式会社が個人向けのオンライン発行サービスの提供がつい2021年3月末からスタートしています。こちらがリンクです。

リーマンくん
個人でも出来るんですね。勉強になりました。ありがとうございました!
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