過去記事でRE100,EP100について解説しました。今回は、EV100について解説していきます!
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EV100とは?

「RE100」「EP100」に加盟できました!
うちもESG関係メディアの取材を受けるようになってきて、ESG関連銘柄にも数えられるようになって社長は大喜び。私も評価アップですよ、「よくこういうの見つけたな!」って。
あとは「EV100」ですが、これについて解説願います!
EV100は、2030年までに車両を電気自動車に切り替え、従業員と顧客に充電インフラストラクチャを設置することを目標に掲げる企業が参加する国際企業なイニシアチブです。EV100は、The Climate Group(EP100,RE100運営団体でもある)が運営しています。
加盟条件:
https://www.theclimategroup.org/join-ev100
1.企業が直接保有またはリース保有する車両を電化(EV化)する※詳細条件下記
2.サービス契約に電気自動車の使用に関する規約を設ける
3.関連する全ての施設内に電気自動車用充電設備を設け、従業員の電気自動車利用を推進する
4.関連するすべての施設内に電気自動車用充電設備を設け、顧客の電気自動車利用を推奨する
上記のうちのいずれかのコミットメントです。(いずれか1つ以上。2030年目標で可)
要するに、2030年までにほぼ全部の車をEV化してね。そして充電ステーションを全部に整備してね。という企業コミットメント(宣言、お約束)になります。
加盟企業数:グローバル106社
例;アストラゼネカ,Baidu,HP,IKEA,ユニリーバ等
日本企業5社
イオンモール,アスクル,NTT,東京電力HD,高島屋
※現在(21年5月時点) 企業数引用リンク先にはグローバルではEV100公式サイト、日本企業ではJCLP。同じくプロ向けな話ですが、加盟検討されているなら、RE100同様にJCLPへご相談がよろしいかもです。

(↑EP100同様に、日本企業はまだ5社しかない。これも弊社が目立てるチャンス…)
環プロさん、加盟条件についてもう少し詳しく解説願いますか?

お任せください!
1.企業が直接保有またはリース保有する車両を電化(EV化)する とは?
・3.5tまでの車両を100%EV化する
・3.5-7.5tまでの車両の50%EV化する
(ロジスティクス会社の場合、全ての都市/ラストマイルの配達をEV化する)

これまた、インフラが整備されている大都市圏の非製造業が有利ですね…

ただし、EV100細則(引用元:EV100公式HP,リンク先末尾pdfの4ページ)には下記を条件付きで認める旨が記載されています。
・プラグインハイブリッド
・レンジエクステンダーEV
・燃料電池車
※ただし、プラグインハイブリッドやレンジエクステンダーは最低電気走行50kmで適切なポリシーを設定する必要がある。
とのことで、多少は充電インフラが未熟な日本でもいける余地がありそうです。
2.サービス契約に電気自動車の使用に関する規約を設ける とは?
例)
・レンタル車
・契約タクシー会社(プロバイダー)
・カーシェアリング
※上記については、細則にもあまり情報がありません。概ね意図としてはサービスに使う車両を全部EV化する。ということになりますが、ここは事務局に確認するべきところですね。
3.関連する全ての施設内に電気自動車用充電設備を設け、従業員の電気自動車利用を推進する4.関連するすべての施設内に電気自動車用充電設備を設け、顧客の電気自動車利用を推奨するとは?
設備的意味ではこの通り、全ての関連施設に充電インフラを整備することを求めるものですが、細則には従業員や顧客に対するEV利用のインセンティブを高める内容が記載されています。
・EV利用を促進するための情報
・意識向上プログラムや適切なインセンティブのスキーム(従業員、顧客)

EVの普及による環境負荷低減が目的なので、こういった「EV補助金情報」や「福利厚生」などのハードだけでなくソフト的な情報発信・対応も求められる。ということになりますね。
海外のガソリン車禁止 政策動向とまとめ

条件については理解しました。
これは拠点数と社有車台数、そしてインフラの影響が大きいので、企業ごとにハードルが全く異なりそうですね。

これに関してはそうですね。
企業としての姿勢が問われることになります。

ただ、最近の海外の動向として、ガソリン車の販売を将来的に禁止する国も出てきているんですよね。なんかニュースで見ましたが。

はい、下記となります!
国名 ガソリン車販売禁止年
EVスマートブログ様より引用
ノルウェー 2025年
スウェーデン 2030年
オランダ 2030年
ドイツ 2030年
フランス 2040年
イギリス 2030年
アイルランド 2030年
アイスランド 2030年
イスラエル 2030年
中国 2035年
カナダ※1 2035年 ※1 BC,ケベック州のみ
アメリカ※2 2030年
※2 ワシントン州。カリフォルニア州、マサチューセッツ州は2035年まで

先進的な国は2030年を目標としていることが分かりました。となると、EV100のコミットメント期限と同じですよね。となると、日本も色々と賛否両論がありますが、追従する可能性が高いですね。遅かれ早かれEV100にコミットしてもいいのでは・・?

そうですね。国としては日本がガソリン車固有の技術で世界をリードしていたので、難しい面もありますが、この流れはもう止められないと思います。何より部品コストが安いですからね。あとはバッテリの進化を待つだけですが、全固体電池の開発や量産もスタートしている状況(※リンク先 日経新聞)ですので、間もなくというところです。
さて、EV100にコミットするには充電設備の設置が必要になりますが、これに関してはまた今後ご説明しますね!

分かりました!またよろしくお願いいたします。
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